北夙川不可止と黒沢永紀の著者二人によるトークイベント。
北夙川は、幕末から近代までのモダン建築を文化的な視点で通覧し、そこから見えてくる日本の未来とこれからのあり方を、黒沢は、モダン建築時代のアートと建築の関係を解き明かし、20年代とよばれる時代の中での建築を解説。
大戦間時代という特殊な時代背景の中で建築の果たした役割から、現代の日本へ通じる日本文化の話まで。
【出演】
●北夙川不可止(きたしゅくがわ・ふかし)
1964年兵庫県西宮市生まれ。同志社大学神学部中退。歌人(「玲瓏」所属)・コラムニスト。二十代より近代建築と景観の保存活用に取り組み「朝日ジャーナル」等で執筆開始。アート・ディレクターとして古楽コンサート、心斎橋大丸原図展などを手掛け、自らも様々なアーティストとコラボ、インスタレーションを行う。著書に歌集『ぬばたま』(エディション・エフ)、共著に「性の用語集」(講談社現代新書)、「産業遺産の記録」(三才ブックス)など。どこに行っても「伯爵」の渾名で親しまれている。2022年より奈良市の大地主の屋敷『水輪書屋』に移住予定。
●黒沢永紀(くろさわ・ひさき)
東京都新宿区生まれ。早稲田大学文学部卒業。著述家・音楽家・軍艦島伝道師・映像制作ユニットオープロジェクト所属。
音楽家として社会人デビュー。2000年頃から軍艦島を取材し、その成果を多数の著作で発表する。オープロジェクトでは廃線や廃道などの産業遺産を映像作品化。街を景観や歴史とともに社会学的な視点で語るのを得意とする。
著書『東京時層探検』 (書肆侃侃房)、『軍艦島全景』『池島全景』(三才ブックス)、『軍艦島入門』(実業之日本社)、『軍艦島 奇跡の海上都市完全一周』 (宝島社)、『軍艦島 池島 長崎世界遺産の旅』(筑摩書房)、以下共著『産業遺産 幻想と異世界への扉』(昭文社)、『新装版 東西名品昭和モダン建築案内』(書肆侃侃房)、『東京「暗渠」散歩』(実業之日本社) DVD『軍艦島』三部作や『廃道』三部作 (いずれも日活)など多数。