消えるデパート、消える鉄路。

消えるデパート、消える鉄路。

1月31日、帯広の老舗デパートの藤丸が閉店し、122年の歴史に幕を閉じた。屋号と店舗は新会社に譲られ、1年から2年を目処に再開店を目指す。閉店時点で元従業員の7割が再就職先が決まっていないそうだ。

JR留萌線は石狩沼田~留萌間を2023年3月に廃路、深川~石狩沼田間を2026年3月末を以て廃路。
また新幹線延伸で在来線である函館本線の長万部~小樽間がほぼ廃路確定している。

函館のデパートでいうと、道外系の西武が撤退し、地元系のさいか、和光、棒二森屋が次々と閉店。残るは丸井今井函館店とテーオーデパートの2つとなった(※西武、棒二、丸井以外は百貨店協会非加盟店)。百貨店協会加盟の店舗があるのは道内では札幌と函館のみとなった。

衰退の理由はいろいろあると思うけど、デパートも駅もその立地が住民の生活圏からズレてしまって取り残されてしまったことが大きいのではないだろうか。かつては街の中心にあったデパートや駅。住民の生活圏の拡大に伴って、幹線道路の拡充、大型店舗の流入により街の中心がどんどんズレていく。札幌のような大きな街なら中心部を再開発するけど、郊外や地方は空いてる土地を使った方が効率いいので、古い中心部は放置されてしまう。

先日、安平町の安平駅に立ち寄ったけど、駅前は空き地が目立った。郵便局と豆腐店を見かけた程度でそれ以外の商店はほぼなく、日に数本の小さな町内循環バスがたまに来る感じ。道内の田舎はどこも似たようなものだと思う。

いざ廃路、閉店になると話題になるけど、30年40年かけて出来上がった状況なので、正直はなじろむのだ。こんなのにしたのは他の誰でもない。この街もこの国も、いろいろな有り様を作り上げたのは、誰か知らない人? そうではないでしょ?と思うのだ。

留言